コスメの定期便、続ける?やめる?家計で見直す4つの基準

執筆者:

カテゴリ:

こんにちは、税理士のきいちゃんです。

「化粧品の定期便、なんとなく続けているんですけど、これって続けていいんでしょうか」

答えは「4つの基準で見て、2つ以上つまずいたら見直し」です。基準は、(1)使い切れているか、(2)単品で買うより本当に安いか、(3)解約条件を把握しているか、(4)増えたのは満足か在庫か。この4つを通過しているなら、定期便は十分に続ける価値のある買い方です。やめることをおすすめする記事ではありません。

定期便が家計で見えにくくなる理由は2つ

ひとつは、毎月の固定費に紛れること。カードの明細のなかで、通信費や電気代と同じ顔をして並びます。金額も一件では小さめです。すると「これは毎月出ていくもの」として脳が処理してしまい、検討の対象から静かに外れます。

もうひとつは、届くこと自体が満足になること。箱を開ける時間が楽しい。これは悪いことではなくて、むしろ払っている価値の一部です。ただ、その満足と「中身を使い切る満足」はまったく別のもので、混ざると判断が鈍ります。

実務でも、経費の見直しでいちばん最後まで埋もれているのが毎月の自動引き落としです。事業でも家計でも、見つけにくいのは「同じ日に、同じ金額が、静かに出ていくもの」。金額の大小ではなく、見えるかどうかの問題です。

基準1 使い切れているか

例えば月3,980円の定期便なら、年間で47,760円。ここまでは誰でも計算します。大事なのはその先です。1年で12回届いたうち、実際に使い切ったのが6回分だったとしたら、支払った47,760円のうち約23,880円分は、まだ洗面台の下にある在庫ということになります。

定期便の実質単価は、届いた数ではなく使い切った数で割って出します。ここで計算がずれると、割引されているつもりで、実は割高な買い方になっていることがあります。

基準2 単品で買うより本当に安いか

例えば定期便が月4,500円で、同じ中身を単品でそろえると5,400円かかるとします。差は月900円、1年で10,800円。これは続ける立派な根拠です。

ただし前提は基準1です。使い切れていないと、この10,800円の差は簡単に消えます。もうひとつ見てほしいのが、その安さが「定期便だから」なのか「まとめ買いだから」なのか。後者なら、必要なときにまとめて買っても同じ条件になることがあります。

基準3 解約条件を把握しているか

見るのは3つだけです。最低継続回数の決まりがあるか、連絡の期限はいつまでか(例えば次回お届け予定日の10日前まで、といった形で決まっています)、そして休止やスキップができるか。

とくに大事なのが3つめ。使い切れていないだけなら、必要なのは解約ではなく「1回飛ばす」ことです。届く間隔を延ばせる仕組みがあるなら、それだけで基準1の問題は解けます。

きいちゃんメモ

いま続けている定期便も、一度だけマイページを開いて「次回のお届け予定日」と「休止できるかどうか」の2つをメモしておいてください。この2つを知っているだけで、迷ったときの判断がとても速くなります。

基準4 増えたのは満足か、在庫か

洗面台に並んでいるものを見て、「自分で選んだもの」と「届いたもの」を分けてみてください。届いたものばかりが増えているなら、買っているのは化粧品ではなく、届く仕組みのほうかもしれません。

逆に、選ぶ手間が消えることを価値だと感じる人もいます。その場合、届く仕組みにお金を払っているのは正しい判断です。判断が分かれるのは、家計の数字ではなく、その人が何を面倒だと感じるかの側にあります。

続けたほうがいい人も、はっきりいます

ここまで見直しの話を書きましたが、定期便が向いている人もはっきりいます。まず、使うものがもう決まっている人。あれこれ試す時期を過ぎて定番が固まっているなら、割引のぶんだけ確実に得をします。

次に、買い忘れがストレスになる人。切らしてから慌てて買うと、結局その場で高いものを買ってしまいがちです。切らさない仕組みには、それを防ぐ価値があります。そして、選ぶこと自体に疲れている人。選択の回数を減らすためのお金は、家計のなかでもかなり効率のいい支出です。

この3つに当てはまるなら、金額の大小より「続けやすさ」を優先していいと思います。基準1と2さえ通過していれば、それはきちんと機能している固定費です。

見直しの4基準

  1. 届いた数ではなく、使い切った数で単価を出す
  2. 単品でそろえた場合と、年額で比べる
  3. 最低継続回数・連絡期限・休止の可否を確認する
  4. 増えたのが満足か在庫か、洗面台を見て決める

では、どう選べばいいか

これから新しく始めるなら、順番はひとつです。いきなり全部そろえず、少ない品数から試して、使い切るペースが自分の生活に合うかを先に確かめる。合うと分かってから定期便に切り替えれば、基準1でつまずくことはほとんどありません。

オルビスユー

通販で長く続いているスキンケアで、定期の休止や解約の手続きが分かりやすいのは安心材料だと思います。ただ、肌に合うかどうかは人によって本当に違うので、まずは少量から試して、使い切るペースが自分に合うか確かめてから続けるかを決めるのがおすすめです。

よくある質問

解約しづらい気がして、なんとなく続けています

気持ちはとても分かります。ただ、その「なんとなく」を1年続けると、月3,980円なら47,760円です。まずは解約ではなく、休止やスキップができるかを見てください。止めずに間隔を空けるだけで解決することが、実際にはかなり多いです。

使い切れないぶんは家族に回せば無駄になりませんか

実際に家族が使っていて、そのぶん家族の買い物が減っているなら、家計全体では成立しています。判断の分かれ目は「渡したかどうか」ではなく「渡した先で減っているかどうか」。置き場所が変わっただけなら、それは在庫のままです。

おわりに

定期便は、うまく合えば家計にとってとても優秀な仕組みです。悪者にする必要はまったくありません。ただ、固定費というのは静かなので、こちらから年に一度だけ声をかけてあげる必要があります。

今日は、4つのうち1つ、いちばん気になったものだけ確認してみてください。それで「続ける」と決められたなら、その支出はもう迷いのない固定費になります。

お金まわりの小さな気づきは、X(@tax_kiichan)でも書いています。

※本記事は一般的な家計管理の考え方を紹介するものです。記載した金額はすべて計算例であり、実際の価格・割引条件・解約条件は各サービスによって異なり、変更されることがあります。契約前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。また、肌に合うかどうかには個人差があります。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です