高いドライヤーは元が取れる?3万円を1回27円で考える家計の計算

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こんにちは、税理士のきいちゃんです。

「3万円のドライヤーって、さすがに高すぎますよね。元は取れるんでしょうか」

結論から書きます。毎日使うなら、3万円のドライヤーは1回あたり30円を切ります。3万円のものを毎日3年間使えば、およそ1,095回。1回あたり約27円です。逆に、同じ3万円でも月に1回しか使わない道具なら、5年使っても60回で、1回あたり500円になります。高いか安いかは、値札では決まりません。使う回数で決まります。

「1回あたりいくら」に割り戻すと、値札の印象が変わる

家電の値段を見るとき、私はいつも使用回数で割ります。計算は単純で、本体価格を「使う年数×年間の使用回数」で割るだけです。

3万円のドライヤーを毎日、3年使う場合。365日×3年で1,095回ですから、3万円÷1,095回で約27円。5年もてば1,825回になり、1回あたり約16円まで下がります。

一方、8,000円の普及価格帯のものを同じく毎日3年使えば、1回あたり約7円です。差は1回20円。1日20円、1か月で600円、3年で約2万2千円。これが「高いほうを選ぶ」ことの実際のコストです。

3万円と8,000円の差は、1日にならすと20円です。

20円をどう見るかは人それぞれです。ただ「2万2千円の差」と「1日20円の差」とでは、判断のしやすさがまるで違います。私は後者のほうが冷静に決められると思っています。

電気代は、実は判断材料になりにくい

「消費電力が小さいから電気代がお得」という説明をよく見かけます。数字にしてみます。

電気料金の単価は、2026年時点でおおむね1キロワット時あたり31円前後が目安とされています(契約や地域で変わります)。消費電力1,200ワットのドライヤーを1日5分使うと0.1キロワット時なので、1日あたり約3円。1年で約1,100円という水準です。

仮に乾かす時間が2割短くなったとしても、浮くのは年200円ほど。10年ためても2,000円です。本体価格の差が2万円あるなら、電気代で埋まることはありません。

きいちゃんメモ

電気代の差で家電の元を取ろうとすると、たいてい計算が合いません。判断は本体価格と使用回数、そして寿命の3つで決めたほうが早いです。

「安く買って早く買い替える」が高くつくとは限らない

安物買いの銭失い、という言葉があります。でも家電では、必ずそうなるとは限りません。ここは正直に計算します。

8,000円のものを2年ごとに買い替えると、10年で5台、合計4万円。3万円のものが5年もつなら、10年で2台、6万円です。この条件なら、安いほうを買い替え続けるほうが2万円安く済みます。

逆転するのは、高いほうが長くもつ場合です。3万円のものが10年もてば、総額は3万円対4万円でひっくり返ります。分かれ目は価格ではなく寿命です。安物買いが損になるのは早く壊れたときだけで、値段の安さそのものが理由ではありません。

寿命を考えるときに見ておきたいのが、修理できるかどうかです。保証期間は1年か、それ以上か。切れたあとの修理費はいくらか。数千円から1万円台で直せるなら、その分だけ寿命は延び、1回あたりの単価は下がります。

買う前に確認したい3つ

  1. 何年、年に何回使うつもりか(=総使用回数)
  2. 保証期間と、保証が切れたあとの修理費の目安
  3. ほしい機能が、もっと安い価格帯でも満たせないか

美容院の回数が減るなら、差額で回収できるか

これはよく聞かれます。「家できれいに仕上がるなら美容院の頻度を落とせるので、結果的に得なのでは」という話です。

計算自体は成り立ちます。月1回6,000円のトリートメントを2か月に1回にできれば、年72,000円が36,000円になり、年36,000円が浮きます。2万円台の家電なら1年かからずに回収できる計算です。

ただし落とし穴があります。「減るはず」で計算してはいけません。買う前の見込みは、たいてい甘くなります。まず今までどおり通いながら3か月使ってみて、実際に予約の間隔が空いたかどうかで判断してください。空かなかったなら、回収はできていません。それでも使い心地が気に入っているなら、それは節約ではなく満足のための支出です。分けて考えれば、後ろめたさもなくなります。

毎日使うものにお金をかけ、たまにしか使わないものは安く済ませる

ここまでの計算をひとことにすると、この原則になります。

ドライヤーは髪がある限りほぼ毎日使うので、単価は下がりやすい。一方、ヘアアイロンを週1回しか使わないなら、年52回、5年で260回です。2万円なら1回あたり約77円と、ドライヤーの3倍近くになります。旅行やイベントのときだけ必要なものは、安い価格帯やレンタルで足りる場面が多いです。

この考え方は家電に限りません。毎日肌に触れる基礎化粧品も、まったく同じ計算ができます。1本の値段ではなく、何日もつかで割る。そのうえで、続けられる金額かどうかを見る。順番はこれだけです。

オルビスユー

公式サイトに価格がはっきり出ているので、1本が何日もつかを自分で割り算できます。まず体験セットで肌に合うか試してから本品に進めば、合わなかったときの負担は小さく抑えられます。価格は公式サイトで確認してください。毎日使うものほど、この「試してから決める」順番が家計には効きます。

よくある質問

分割払いやボーナス払いで買うのはありですか

手数料がかからない回数なら、負担をならす手段として使ってかまいません。ただ、分割にすると総額の感覚が薄れます。申し込む前に、一括ならいくらかを必ず声に出して確認してください。手数料がつく分割は、その分だけ1回あたりの単価が上がります。

何年もつ前提で計算すればいいですか

毎日使う家電なら、私は3年で計算しています。それ以上もてば得をした、という置き方です。最初から「10年もつはず」で計算すると、単価が実態よりずっと安く見えてしまい、判断が甘くなります。

おわりに

高い買い物で迷ったとき、値札を見つめていても答えは出ません。使う回数で割る。それだけで判断はかなり楽になります。割った数字を見て高いと感じたなら、それは「まだ買わなくていい」という合図です。

日々のお金の話は X(@tax_kiichan)でも書いています。よかったらのぞいてみてください。

※本記事は一般的な家計管理の考え方を紹介するものです。金額はあくまで例であり、適切な配分は収入や生活状況によって異なります。

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