生命保険料控除証明書が届かない・なくした|再発行の頼み方と、年末調整に間に合わないとき

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こんにちは、税理士のきいちゃんです。

「年末調整の書類を出すように言われたのに、生命保険の控除証明書が見当たりません」

控除証明書は、保険会社に頼めば再発行してもらえます。Webの契約者ページやアプリ、コールセンターから申し込むのが一般的です。年末調整に間に合わなくても、控除そのものがなくなるわけではありません。会社が後日の提出を認めてくれるか、だめなら確定申告で受ける、この二段構えで考えれば大丈夫です。

控除額の計算のしかたは生命保険料控除の上限はいくら?払いすぎても増えない仕組みにまとめました。ここでは、証明書が手元にないときの動き方を順に見ていきます。

まず「届いていない」のか「なくした」のかを分ける

生命保険料控除証明書は、毎年秋(10月前後)に保険会社から届くことが多い書類です。多くは保険会社ごと、契約ごとに届くので、2社に入っていれば少なくとも2通になります。まだ届いていないだけなら、少し待ってみてください。

ほかの契約の証明書が届いているのに1社分だけ来ない場合は、引っ越し後に住所変更をしていないか、契約者ページで電子での受け取りに切り替えていないかを確かめます。郵便物の山に紛れて捨ててしまった、という声も毎年よく聞きます。

再発行の頼み方は3つ

方法は保険会社によって違いますが、おおむね次のどれかです。

再発行の窓口

  1. Webの契約者ページ・アプリ … 再発行の申込みや、証明書データのダウンロードができることが多い
  2. コールセンター … 証券番号を手元に用意して電話する
  3. 電子交付 … データで受け取り、年末調整や確定申告にそのまま使う

電子データの控除証明書は、勤務先が電子での年末調整に対応していればデータのまま出せます。紙が必要な会社なら、国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」で、二次元コード付きの書面に印刷して提出できます(国税庁「控除証明書等の電子的交付について」)。郵送の再発行は届くまでに日数がかかるので、締切が近い方はWebやアプリで取れないかを先に見てください。

「証明額」と「申告額」、書くのは申告額

月払いの保険だと、証明書に金額が2つ並んでいます。「証明額」は証明書を作った日までに実際に払った額、「申告額」は12月まで払い続けた場合の1年分の額です。年末調整の保険料控除申告書には、申告額のほうを書くよう案内している保険会社が一般的です。

ただし、控除の対象はその年に実際に払った保険料です。国税庁の年末調整の手引きも、払込期日が来ても現実に払っていないものは含まれないとしています。年の途中で解約したり、払込みが止まったりした方は、申告額ではなく実際に払った額で考えてください。

新契約か旧契約かは、証明書の表示で見る

平成24年1月1日以後に結んだ契約が「新契約」、平成23年12月31日以前が「旧契約」です。証明書には「新制度」「旧制度」のような区分が書いてあるので、申告書の新・旧の欄はそれに合わせます。所得税の控除額の上限は、新契約の一般の生命保険料が4万円、旧契約だけの場合は5万円で、生命保険料控除全体では12万円までです(国税庁 No.1140)。

令和8年分と令和9年分の所得税には特例があります。23歳未満の扶養親族がいる方は、新契約の一般の生命保険料の控除額の上限が4万円から6万円に上がります。令和8年分なら、平成16年1月2日以後に生まれた扶養親族が対象です。申告書の「年齢23歳未満の扶養親族」欄にその方の氏名などを書かないと特例の計算にならないので、記入を忘れないでください。全体の上限12万円は変わりません。

きいちゃんメモ

年末調整で証明書がなくてもよいのは、2つの場合だけです。ひとつは、旧契約の一般の生命保険料で、1契約の年間保険料が9,000円以下のもの。もうひとつは、勤務先を対象とする団体特約に基づいて払った保険料や、確定給付企業年金の規約に基づいて払った保険料などで、払った金額や契約者・受取人を勤務先が確認したものです。これ以外は、旧契約の個人年金保険料も新契約の保険料も、金額にかかわらず証明書の添付が要ります(国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

年末調整に間に合わないときは、二段構えで

ひとつめは、会社に相談することです。国税庁の年末調整の手引きでは、証明書の交付を請求中などで確認できない場合でも、翌年1月末日までに提出することを条件に、生命保険料の控除をして年末調整をしてもよいことになっています。ただ、これは会社側が「してもよい」という扱いなので、受け付けるかどうかは勤務先しだいです。期日までに出せないと、その保険料を除いて年末調整をやり直し、不足した税額を徴収されます。

ふたつめは、年末調整では生命保険料控除を受けずに、確定申告で受ける方法です。確定申告書に控除額を書き、証明書を添付するか提示します。確定申告の必要がない会社員の方の還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.2030)。国民年金保険料の証明書も一緒に探している方は、国民年金の控除証明書をなくした・届かないときもどうぞ。

FPカフェ(無料のお金・保険相談)

控除証明書を見返す秋は、加入している保険そのものがいまの暮らしに合っているかを確かめるのにもちょうどよい時期です。自分で比べるのが難しい方は、無料で相談できる窓口もあります。対象年齢や申込条件、相談後に保険の提案があるかどうかは、公式サイトで先に確認してください。

よくある質問

証明書のコピーやスマホの画面で出してもいいですか?

国税庁の手引きで認められているのは、証明書類そのものか、電子証明書等に係る電磁的記録印刷書面(二次元コード付きの書面)、または電子データです。画面のスクリーンショットはこの中に挙がっていないので、再発行か電子交付で正式なものを用意しましょう。

夫婦で23歳未満の子が1人の場合、特例は片方だけですか?

同じ世帯の夫婦の間に23歳未満の扶養親族である子が1人いるような場合、夫婦の両方が特例を受けられると国税庁の手引きに書かれています。それぞれが自分の新契約の保険料で計算します。

おわりに

証明書をなくしたと気づくのは、たいてい年末調整の締切の直前です。でも、再発行は難しい手続きではありませんし、年末調整に間に合わなくても確定申告という受け皿があります。あわてて控除をあきらめる前に、まず保険会社の契約者ページをのぞいてみてください。

日々の税金の話は、X(@tax_kiichan)でも短く書いています。

※本記事は執筆時点(2026年9月)の制度にもとづく一般的な情報提供です。個別の税務判断は、税務署または税理士にご相談ください。

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