国民年金の免除は毎年申請が必要?継続審査で出し直さなくていい人・いる人

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こんにちは、税理士のきいちゃんです。

「去年、国民年金の免除が通りました。今年もまた申請書を出さないといけないんですか?」

答えは、承認された区分で分かれます。免除・納付猶予の申請は原則として毎年度必要です。ただし、全額免除か納付猶予の承認を受け、申請書で「継続審査」を希望した方は、翌年度以降に改めて申請書を出す必要がありません。一部免除(4分の3・半額・4分の1)や、失業等による特例免除で承認された方は、翌年度も自分で申請します。学生納付特例も別の制度で、毎年度の申請が要ります。

免除の「1年」は7月から翌年6月まで

まず区切りを押さえておきます。免除・納付猶予でいう「年度」は、7月から翌年6月までです。1枚の申請書で申請できるのはこの1年度分だけで、令和8年度分(令和8年7月〜令和9年6月)は令和8年7月から申請できます。審査に使うのは、その年度に対応する前年の所得です。

令和8年度の国民年金保険料は月17,920円なので、1年度分では215,040円です。承認が切れたことに気づかないまま7月を迎えると、7月分から保険料の納付が必要になり、1年度分(7月〜翌年6月)では215,040円の負担になります。

継続審査は申請書の「継続希望」欄で決まる

免除・納付猶予の申請書には「継続希望」欄があり、2つの項目が並んでいます。

継続希望欄の2つの項目

  1. 全額免除または納付猶予が承認されたら、翌年度以降も同じ区分での申請を希望する
  2. 1を希望したうえで、納付猶予が承認された次の年度に全額免除の基準に当てはまれば、全額免除を希望する

この欄は、希望しない場合にだけ○をつける形式です。申請書の記入方法の説明にも「希望した場合は、翌年度以降に改めて申請する必要はありません」とあります。令和2年度以降の継続審査は、マイナンバーの情報連携で取得した所得情報などを使って行われ、翌年度以降の審査結果は審査後に通知されます。

全額免除と納付猶予では、将来の年金額への反映が違います。どちらを選ぶかで迷っている方は国民年金の免除と猶予、どちらを選ぶ?将来の年金額で変わる判断もあわせてどうぞ。

毎年出し直しが必要になる人

継続審査の対象は、所得の審査で全額免除か納付猶予が承認された方です。次に当てはまる方は、翌年度の7月以降に改めて申請します。

翌年度も申請が必要な主なケース

  • 審査の結果、一部免除(4分の3・半額・4分の1)になった方
  • 失業等による特例免除で承認された方
  • 天災など、所得の審査によらない理由で承認された方
  • 過去の年度分をさかのぼって申請した方
  • 翌年度の7月に第1号被保険者でなかった方(継続申請は無効になるので、その後第1号被保険者に戻ったときに改めて申請します)

失業等による特例免除は、失業などがあった月の前月から、その翌々年の6月までを申請できます。ただし、1枚の申請書で申請できる将来の期間は、ほかの申請と同じく次の6月分まで(1月〜6月に申請したときはその年の6月分まで)です。7月以降の期間は、7月になってから改めて申請が必要です。一部免除は、減額された残りの保険料を納めていないと未納扱いになり、年金額にも受給資格期間にも、障害・遺族基礎年金の納付要件にも入らず、追納もできません。毎年の申請と、毎月の納付の両方を忘れないようにしてください。

学生納付特例は、4月から翌年3月までが1年度で、こちらも毎年度の申請です。前年度に承認され、次の年度も在学予定の方には、年度の変わり目に日本年金機構から申請書のハガキが届きます。同じ学校に在学し続けるなら、記入して送り返すだけです。学校が変わった方(大学から大学院へ進む場合なども含む)は、このハガキでは手続きできないので、年金事務所に連絡します。

継続中でも気をつけたい3つのこと

1つめは、継続でも毎年、前年の所得で審査し直されることです。届いた通知の区分は必ず確認してください。申請が却下になった期間は、保険料の納付が必要です。継続希望の2を希望して全額免除に切り替わった方は、その次の年度から全額免除だけが審査され、当てはまらなければ却下されます。その場合は、一部免除や納付猶予を改めて申請します。落ちたあとの動き方は国民年金の免除が通らなかったら|世帯主の所得で落ちた人が次に出せる申請にまとめています。

2つめは、結婚・離婚などで配偶者の状況が変わったときです。継続審査を希望している方は、事実があった日から14日以内に「国民年金保険料免除・納付猶予継続申請者の配偶者状況変更届」を出します。配偶者には内縁関係も含みます。

3つめは、修正申告などで前年の所得が変わったときです。申請書の留意事項に、年金事務所へ連絡するよう書かれています。

きいちゃんメモ

口座振替を使っている方は、全額免除か納付猶予が承認された時点で振替が一時停止し、承認期間が終わると再開します。継続審査の結果が届いたら、その通知と引落口座の通帳を一緒に確かめておくと、思わぬ引き落としに気づけます。

よくある質問

継続をやめて、保険料を払いたくなったら?

承認後に、免除等の取消を申請できます。取消の対象は、申請した日の前月以降の期間です。すでに承認された期間の分をあとから納めたいときは、追納という別の手続きになります。

納付猶予を継続にしておけば、それで安心ですか?

保険料を納めずに済む点は同じでも、申請書の注意書きにあるとおり、納付猶予を受けた期間は老齢基礎年金の額に反映されません(全額免除の期間は反映されます)。額に反映させるには追納が必要です。所得が下がって全額免除の基準に当てはまりそうなら、継続希望の2の『希望しません』に○をつけずにおくと、猶予から全額免除へ切り替えて審査してもらえます。

おわりに

「一度通れば終わり」と思っていると、区分によっては翌年の7月に申請が途切れます。承認通知が届いたら、区分が全額免除・納付猶予なのか一部免除なのか、継続の扱いがどうなっているのかを確かめてください。そこさえ押さえておけば、毎年あわてずに済みます。

日々の税金とお金の話は、X(@tax_kiichan)でも短く書いています。

※本記事は執筆時点(2026年9月)の制度にもとづく一般的な情報提供です。免除・納付猶予の審査や手続きの詳細は、お住まいの市区町村の国民年金担当窓口または年金事務所にご確認ください。

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